フランス現代ピアノ小品集 第2巻
フランス現代のピアノ小品8曲を収録。
ラインハルト・ダヴィッド・フレンダー「霧の中の大岩」
Reinhard David Flender "Rochers dans la Brume"
楽譜の黒く塗られた部分はクラスターといって、音を塊として弾くことを意味しています。32分音符の音をそのまま押さえて書かれた拍節分を延ばしましょう。この小品にはアメリカの作曲家アイヴスの影響も感じられます。
ルノー・ギャノー「遠くの鐘」
Renaud Gagneux "Carillons Lointains"
ピアノの残響音まで聴き取る、響きのエチュード。冒頭では、打鍵後の弦の余韻をペダルで残します。最後は音が完全に消えるまで聴かなければなりません。
ギャノーは1947年生まれの作曲家。パリ音楽院、エコール・ノルマルなどで勉強し、ジョン・ケージにも学びました。中等教育学校で音楽を教えるかたわら、ラジオ・フランスのためにも多くの作品を書いています。日本の俳句・短歌にも造詣が深く、度々来日しています。
ベルナール・デゾルミエール「モデュレーション」
Bernard Desormieres "Modulations"
タイトルの通り、フレーズごとに転調していく作品。左手の7度音程とハーモニーの移ろいに色彩をつける、そんな風に感じましょう。
アニーク・シャルトルー「毎秒18イメージ」
Annick Chartreux "18 Images/Seconde"
子どもの移り気な様子を描写するようなストーリー性のある小品。それぞれのセクションのテンポや強弱、アーティキュレーションの変化に注意を払いながら、自由にイメージを組み立ててみましょう。
シャルトルーはピアニスト、教育者、作曲家として活躍する女性音楽家。ピアノ作品、室内楽、歌曲、音楽劇、カンタータなどを発表しています。
ベルナール・デゾルミエール「Opus 6」
Bernard Desormieres "Opus Six"
まさに本格的なジャズ。オフ・ビートのアクセントを強調して弾きましょう。曲はAとBの2つのセクションがそれぞれジャズの即興のように変奏されています。Aセクションの変奏では左手をジャズのダブルベースのようにノン・レガートで弾くとよいでしょう。
クリシュナ・レヴィ「小さな喜び」
Krishna Levy "La Petite Plaisanterie"
小さな楽しいいたずらが、あちこちにちりばめられた小品。左手と右手のアーティキュレーションの違いに気をつけましょう。
レヴィは1964年にインドで生まれたフランス人作曲家。米国ボストンのバークレー音楽院とニューイングランド音楽院で学びました。フランスでは主に映画音楽の作曲家として活躍しています。
ルノー・ギャノー「途切れぬシグナル」
Renaud Gagneux "Signal Continu"
D音が「シグナル」のように繰り返されています。リズムをきちんと守って、「シグナル」が淡々と送られているように。そして、そのまわりで変わっていく響きを聴きましょう。
ドミニク・ルメ「4分の5拍子のバラード」
Dominique Lumet "Ballade en 5/4"
南米風の明るい雰囲気に満ちた小品。2つのテンポに意味をもたせ、片方は踊りのように4分の5拍子をはっきりと、もう一つは歌い上げるようにテンポを揺らせて弾きましょう。
ルメはパリ音楽院でピアノ、初見、室内楽を学んだ女性作曲家。劇音楽や2
台ピアノのための作品などを発表し、ジャズの分野でも活躍しています。
こちらの楽譜は他の楽譜と組み合わせることはできません。
作曲家:
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ジャンル:ソロ
難易度:中級
出版社:Editions Van de Velde
編曲:
編集・校訂:
初版:
ページサイズ:213×280
ページ数:20
印刷ページ数:24
価格:1100円